ホットココアをあなたに (ページ22)

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22話ページ22

『待って待って。誰の結婚式？』

「え、決まってるじゃないですか。如月先生の結婚式ですよ。」

ん？

『私？誰と？』

「羽生さんと。」

なんで？

『え、私たち付き合ってないよ。』

「えー－－－－－！なんでですか？え、まだ羽生さんの片思いが続いてるってことですか？信じられない。普通、あそこまで言われたら付き合いますよね。」

そんなに驚くことかな？

『私とは合わないと思うんだよね。』

「そうですか？羽生さんのファンの方は祝福モードですけど。」

え？

『そうなの？てっきり炎上してるんだと思ってた。』

「あの、配信を見て、応援しないファンはいませんよ。だって、推しの幸せを願うのがファンの仕事ですよ。」

そうなんだ。

「あと、如月先生ってピアノやってたんですね。」

え？

『なんで知ってるの？』

「話題になってますよ。発端は配信でつかってた音源がいつもと違うってことだったみたいですけど、そこから如月先生の過去のコンクールの優勝歴を見つけた人がいたみたいで。」

そうなんだ。やっぱりファンってすごいな。

「なんで付き合わないんですか？」

なんでって言われても、、。

「如月、ちょっといい？」

ん？真田？

『あ、うん。遥ちゃん、ごめんね。またあとで。』

＠ミーティングルーム

『何？なんか相談？』

「あ、いや。困ってそうだったから。」

あ、そういうこと？

『ごめん。気つかわせちゃったね。』

「いや。色々と大丈夫か？俺にはなんか如月が苦しそうに見えるから。いやなのに付きまとわれてるとかなら協力するからなんでも言えよ。」

『ううん。そういうんじゃないの。』

「付き合わないのか？」

真田には話してみてもいいかな？

『私さ、休みの日以外は、ほとんど家に帰らないから、他の世間一般の女の子みたいに支えてあげられると思えないんだ。だから、私にはそんな資格ないと思う。』

「相手が好きって言ってる以上に大事なことなんてあるか？大体相手だって一般の人ではないだろ。」

そうかもしれないけど。

『でも、』

「大事なのは、気持ちだろ。如月は好きなのか？あいつのこと。」

『、、、、、、、、好き。私、羽生さんのこと。』

「じゃあ、その気持ち大事にしろよ。じゃあ、俺そろそろ行くから。」