ホットココアをあなたに (ページ16)

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16話ページ16

「あのさ、今話題になってる週刊誌報道、相手は如月だろ？」

、、、え？

『何言ってんの？』

「この前診察したのが接点だろ。写真のマンションは如月のマンションと同じだし、この服、お気に入りの服だろ。」

え、すご。そこまでわかるんだ。

これってバレていいのかな？

「誰にも言わないからさ、正直に話しなよ。色々協力するし。」

『うん。そうなんだよね。でも、彼女じゃなくて友達だから。このまま騒動収まると思うし、あんまり気にしないで。』

「わかった。急に悪かったな。先に医局戻ってるから、仮眠してから戻ってこいよ。オペ、ハードだったんだろ。体力回復しとけ。」

え〜。優しすぎ。

『ありがと。そうする。』

ー羽生sideー

「あの羽生さん。」

「はい。」

「この如月先生という方とお付き合いしたいと思っているんですか？」

ん？

「なんでですか？」

「まだ友達なのでって匂わせにも聞こえるから気になっちゃってしまって。」

あ、それか。
なんかただの友達なのでって書きたくなくて、まだ友達なのでって書いたんだよな。

この複雑な気持ちにまだ気が付きたくないような、気が付きたいような。

Aちゃんのこと、俺はきっと好きだ。

「羽生さん？」

「あ、すみません。でも問題はないですよね？」

「はい。大丈夫です。ただ、羽生さん有名人なので、お相手が一般人なら守ってあげてくださいね。お相手のマンションに記者が集まってしまうようなケースをよく聞くので。」

そんなこともあるんだ。

でも、Aちゃんはあんまり家帰らないから大丈夫そうな気がするけど。

次の休みは22日って言ってたし会う約束して、様子見てみるか。

ー－－－－－－－
ー数日後ー
ーあなたsideー

今日は、休みだ。やっと家に帰れるー。

今週も忙しかったな。お疲れ、私。
今日の夜はリンクに行く予定だし、早く帰って仮眠しよう。

＠マンション

ん？なんかビデオ撮ってる人いる。
ユーチューバーみたいな仕事の人なのかな。

「あ、すいませーん。如月Aさんですよね。」

え？私？

どうする、これ？逃げる？

でも、逃げたら感じ悪いよね。話聞く？

「この間の羽生結弦の熱愛報道の一般人っていうのはあなたのことですよね。」

これは、ノーコメントの方がいい？

『羽生さん関連のことなら、羽生さんの所属先に話を通すのが筋だと思いますよ。』

「いろいろ調べさせていただきました。帝都総合病院の外科医だそうですね。」