ホットココアをあなたに (ページ15)

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15話ページ15

「如月先生、何見てるんですか？、、え。珍しい。ネット記事？」

『ちょっとー、人のスマホ覗いちゃダメでしょ。』

この子は看護師の遥ちゃん。私とペアの子で仲良いんだよね。

「すみませんすみません。つい。如月先生、羽生さんのこと好きなんですか？今、それ話題ですよね。Twitterとかでもバズってました。」

バズる？こんなことが話題になるんだ。

「彼女、どんな人なんですかね？スケーターではないんじゃないかって言われてますけど。」

『、、彼女なのかな？友達とかかもよ。』

「えー、如月先生、男女の友情信じるタイプなんですか？でも、自分のパーソナルスペースに入れてるところを見ると彼女かなと思っちゃいますけどね。」

『パーソナルスペースって？リンクのこと？』

「はい。だって、普段は1人で練習してるんですよ。リンクに入れるってよっぽどだってファンの人たちもTwitterで言ってました。」

そうなのかな。

心を許してくれてるんだとしたらすごく嬉しいな。

「まあ、でも彼女さんの個人情報漏れないといいですね。バッシングされそうですよね。」

え？バッシング？

『そうなの？アイドルとかではないじゃん。』

「まあそうですけど、アイドルくらい人気ありますからね。あ、羽生さんコメント出してる。」

あ、さっき言ってたやつかな？

『見せて。』

「はい。これですね。」

ーーー
報道関係者の皆様へ

いつもお世話になっております。
この度の報道ですが、お相手の方とはまだ友達なので、熱愛であるというのは事実無根です。
これ以上の詮索はしないでいただけると助かります。
また、お相手の方は医療従事者なので、病院などへの取材もしないでください。
よろしくお願い致します。

羽生結弦
ーーー

「わあ、すごい。羽生さんにここまで言わせる人って。ますますお相手の方が気になりますね。」

『どういうこと？』

「だって、まだ友達って書いてありますよ。もしかしたら片思いとか？」

え？いやいやいや。そんなまさか。

「おい、お前らいい加減仕事しろ。」

わ、びっくりした。

『真田、びっくりさせないでよ。』

真田は同期の医師。
オペの時も息ぴったりで信頼できる仲間って感じ。

「ちょっといい？」

『あ、うん。』

@ミーティングルーム

『どのオペの助手やればいいの？』

「え？」

『違うの？』

何の話だろう。