-闇-２ ページ30
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櫻井はどんどん気を遠くし始める、潤はハッと正気に戻って魔法を解除した。
櫻井は床に倒れこんで空気を吸い込んだ。
潤はご、ごめんな、さい、と自分の行動に驚き、櫻井に駆け寄った。
すると櫻井が潤の腕を掴み、その手に力を込めた。
その目は、怒り、憤り、怨み、全てを超越した目に見えて、何も写してはいなかった。
潤はそのまま寝室に入れられ腕と足に鎖を繋がれる。
櫻井は外側から鍵をかけた。
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「父ちゃん…潤を助けに行ってもいい？
このままじゃ潤が危ない…」
「待て智…お前まで捕まったらどうする」
「でも、、」
大野智は魔法界から潤の様子を心配そうに覗き込んで、父に人間界落ちすることを懇願していた。
智は潤の唯一の理解者で、人間界落ち自体は勧めなかったが、人間が卑劣な生き物であるとは思ってはいなかった
、、が。
「あの櫻井……潤になんて事を…」
櫻井だけは許せなかった。
今すぐにでも智は潤を助けに行きたかったが、人間界落ちは簡単にできるものではなかった。
潤は魔法界の中でも「特別な存在」だったから簡単に人間界落ち出来たが、智はそうではなかった。
智の父は冷静に智に告げる。
「潤を助けに行くのは構わない。
ただ、ちゃんと準備をしてから行きなさい」
「準備…？」
「櫻井の素性、本意を調べて、闘えるだけの情報を集めるんだ、それから行け」
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「…わかった」
それから智は、櫻井の事を調べ始めた。
待ってろよ潤、潤が人間界落ちしたこと後悔しない様にオレが潤を助けるから！
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作者名：syuka x他1人 | 作成日時：2017年6月20日 20時
