この世にはいない。(S×J) (ページ27)

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-光-２７ページ27

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全ては櫻井のシナリオ通りだった。

あの後警察が来たが、櫻井と相葉が潤を上手く隠した。

警察も、安全の確認だけをして客を帰らせる。

3人は何事も無かったかのように家に帰った。

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「大胆作戦大成功」

「でも割と危なかったけどね。
翔ちゃんのタイミングが後ちょっと遅かったら松潤ニノに見つかってたよ」

「かもな。でもイメトレは完璧だったから自分を信じたよ」

櫻井と相葉は今日の感想を笑いながら言い合っている。

潤には理解できなかった。

「…もし翔くんと相葉くんが捕まってたらどうしてたんですか！！」

まさかここまで大胆だとは思っていなかった潤は、震えながら櫻井と相葉に怒った。

指名手配犯の自分が捕まるのはまだマシだが、何の罪もない2人がこんなにリスクの高い作戦を選ぶ意味がわからなかった。

例えそれが潤の為だとしても。

櫻井は震えた潤の手をそっと握り温める。

それからニコッと微笑んで話しだした。

「警告だよ。
人の物を取るとこうなるぞって。
……ごめん、もうこんな事しないって」

櫻井は潤を抱きしめ背中をさする。

まだ震えている潤を、大丈夫ごめんなとあやすようにポンポンと叩いた。

何でだろう、この人の胸の中、凄く安心する…潤は本能的に「帰りたくない」という衝動に駆られた。

だが杖を奪い返した以上、潤が人間界にいる意味は無い。

名残惜しく櫻井から離れた。

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