この世にはいない。(S×J) (ページ25)

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-光-２５ページ25

そんなこと言われたら焦るだろうみんな。

注目は外に向けられる。

ここでだ、潤はサッとしゃがんでカウンター沿いを進んでいく

図面で確認すれば分かるように、カウンターの下には厨房側に行けるように小さい扉があるから、そこから厨房側に入るんだ。

利便性を考えて鍵がつけられてないのはこの間確認した。

それと同時にオレが拳銃持って入っていく。

みんなはさっき相葉ちゃんの方に注意がいってたが今度はオレの方に注意が向く。

さらに言えばマジックを披露するのは客席側に向けてだったから、この時点で厨房にいるのは恐らくニノミヤただ1人。

.

「し、翔さん！！け、拳銃……」

「は？何のこと」

「右手、！拳銃持ってるだろ！お前だろ！」

「翔ちゃん！！な、何してんの！」

オレは責められるだろう、ただ、入っていくときもそして入ってからも、何も知らないという様子を見せる。

そして、拳銃がオモチャである事を明かす。

「いや、これ偽物ですから、ほら」

かちゃ、カチャカチャ

引き金を引いても何も起こらない。

さぁ困った。
ならさっきの銃声は他の奴、潤を撃った犯人はまだこの近くにいるかも知れないと怯えだす。

もちろんオレも相葉ちゃんも怯えたフリをする。

「何これ？え、犯人のいない立て篭もりみたいな？」

「…翔さんが犯人ならもう解決していたのに…」

ニノミヤはきっとオレが犯人じゃない事に落胆する、これが油断。

.

潤は思いっきり奥の扉を開けろ

音は聞こえてもいい。