Dream Launch (ページ17)

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十七星ページ17

でもシャオジュンと会って、彼の走りを見て、もう少しこの世界にいようかなって。

「何より、僕、車が好きですから。」

そう言って、もう一度ビールをあおった。

「すみません。なんか暗い話しちゃって。普段こんなこと話さないんですけど。なんでかな。」

彼の瞳が私を捉える。

「ヤンヤンは綺麗な目をしているね。」

私を映した瞳は、あまりにも綺麗でガラス細工のようだった。

「あはは、ありがとうございます。母の目と良く似てるんです。」

ヤンヤンは私が話を変えたがっていると思ったのか、話に乗ってきた。

悪いけれど、話は終わらせない。
私も酔いが良い感じに回ってきて、したくない話までしちゃいそう。

「私の同僚と話が合いそうだね。ヤンヤン。」

私の同僚も元レーサーだったんだよ。テンっていうんだけどね。
レーサーと言っても飛行機の方のエアレーサーだけど。彼も事故ってたよ。

それで、膝かな？半月板って分かる？膝にある小さな骨みたいな部分なんだけど、そこが半分欠けたらしい。

信じられる？それでもう飛べなくなったの。日常生活は難なく出来るのに。
人間の身体って不思議だよね。

でもアイツもやっぱり飛行機を諦められなくて、航空業界にしがみついてるよ。

カッコ悪いとは思わないよ。今すごく幸せそうだもん。ヤンヤンも楽しそうだったよ。
現に、レースに勝つために整備とか頑張ったんでしょ？

アルコールを体にしみ込ませる。

「ちなみに私も半月板ないよ半分。」

あぁ、ここまで悪酔いするつもり無かったんだけど。