Dream Launch (ページ12)

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十二星ページ12

思わず照れてしまう。

いくら職場に私しか女子がいないと言っても、CAや空港職員を見まくって目が肥えた同僚たちには、一切そんなこと言われたこと無かった。

仕事して何年だ？
久々に思い出したこの “感覚”

大学時代に工学部とかいう、男女比率が8:2のバグった所にいた時の事を思い出す。
ついに帰って来たのかモテ期。待っていたよ。

心の中の動揺を悟られないように、冷静にありがとう、と返してお酒を含む。

「ヤンヤンは、どんな車を整備してるの？」

飛行技術や機体性能を競うエアレースはかなり詳しい自信があるが、カーレースでも同じ感じなのだろうかと思って聞いてみる。

すると訳の分からない単語がバンバン出てきたため、先ほどの自分を振り返って大反省した。

本人はかなり楽しいらしく、私が質問すると上手い具合にかみ砕いて説明してくれたため、奥深いF1の世界に興味が出てきた。

「いつレースがあるの？見に行ってもいい？」

その言葉にヤンヤンは、運よくレースで勝ったら試合後に車体見せてあげる、と嘘か本当かも分からない一言を添えて、快く頷いてくれた。

それから、彼があの自動車大国ドイツにいた時の話とか、今までのレースで起こった奇跡や悲劇的なクラッシュの話などをしてくれた。

私も負けずと、今までに整備した機体の話だとか、新しく設計された機体の話を沢山してその場は大変盛り上がった。

かなり楽しかった。

こうやって友達も出来たし、いつもは引かれるであろうオタク語りにも表情豊かに反応してくれた。

「テン様には頭が上がんないな。」

あとで、感謝の電話を入れておこう。