プロローグ ページ1
幼い頃から不思議だった。
「ねぇAくん。私たち前世で夫婦だったんだよ、結ばれたとき死ぬときは一緒にって約束して心中までしたんだよ。だから今世でも同じようにずっと2人で過ごそ?」
「なに言ってんだよ、前世でこいつと結婚してたのは俺だ。嘘つき女はさっさと散れ。俺たちに2度と近付いてくんな」
「は?あんたこそ寝言は寝て死んでくれる?私が夏夜くんの奥さん、あんたたち2人とも邪魔」
「ちょっとやめてくれます?彼は僕のですよ、妄想癖の激しい人たちは放っておいて僕と!!遊びましょう」
『______俺 ちょっとよく分かんないんだけど』
初めて告白されたのは3歳の時 幼稚園の砂場で。
「わたしたちけっこんしましょ。ゆびきりげんまんうそついたらはりせんぼんのーます、ゆびきった。やくそくやぶったらころすから」
『けっこんってなぁに』
「いっしょにしんでいっしょのおはかにはいることだよ」
今思えばとんでもない約束を押し付けられている。純粋無垢な幼稚園児の言うことではない。破ったら殺すは鬼畜すぎるだろう。
その次の日、今度は別の子から。
「おれとおまえはけっこんする!!おとこどうしだとあかちゃんはできないってママがいってたから、あかちゃんにおまえをとられるしんぱいがない。おなじせいべつでよかったな」
3歳児になんてこと教えているんだお母さん。
赤ん坊にパートナーをとられる心配をする年齢ではないはずだ。
あの時頷かなかった自分を沢山褒めようと思う。
月日が経つにつれ告白される回数は増えていった。隣の席の子、1番遠い席の子、違うクラスの子、担任の先生、友達のお父さんお母さん。
中学の時は気づけば学校中の人から告白されていた。
唯一してこなかったのは保健室の男の先生ぐらい、いつも避難させてもらっていた。だってみんなどこまでも着いてくるのだ。廊下を歩いていると後ろから聞こえてくる足音は結構怖い。
そして現在、高校生になった俺は教室に入った瞬間に奪われた唇を撫でていると気づいてしまった。
『もしかして俺って惚れられやすいのか』
これは妙なところで鈍感な彼と、そんな彼に激重感情を向けるストライカーたちのドロドロ ヤンデレ物語である。
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りす(プロフ) - 執着するキャラと執着されるのがうれしい?夢主君の絡みが最高です!応援しています!頑張ってください! (8月24日 1時) (レス) @page27 id: 6cf6d64f42 (このIDを非表示/違反報告)
匿名A - 絵心さんに執着される作品にあまり出会えなかったのでこの作品の存在はとてもありがたい...!もう、本当にありがとうございます!あ、私にも是非お薬をお恵みください...! (2023年4月5日 23時) (レス) id: 8c0fc4ee3d (このIDを非表示/違反報告)
花紅柳緑(プロフ) - Miyuyuさん» お薬ご用意致しますので奥の席にてお待ちください🙌あのお美しき海賊女帝様ですか!?是非見させていただきたいですね、、 (2023年2月25日 22時) (レス) id: 53a75dcec8 (このIDを非表示/違反報告)
Miyuyu(プロフ) - 表紙でア、コレはヤバいヤツ(好き!)だと思って読み勧めていたら見事にハマって抜け出せなくなりました!コレは麻薬か毒ですね💉続きの処方をお願い致します。ちなみに夢主を某海賊漫画の女帝をイメージして自分で描いてみましたがいかがでお思いでしょうか? (2023年2月25日 22時) (レス) @page17 id: 271e07fdef (このIDを非表示/違反報告)
花紅柳緑(プロフ) - アクアクさん» ありがてぇ (2023年2月25日 17時) (レス) id: 53a75dcec8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花紅柳緑 | 作成日時:2023年1月7日 14時