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帝王の言葉 ページ6
瑞稀くんと出会って三ヶ月くらいたったある日、
私はNHKのあまり人が来ない
非常階段の隅で泣いていた。
多分、久々に大人の人に怒られたのもあるし、
上手く泣く演技が出来なかった自分への悔しさ、
色んな思いがあった。
瑞稀くんと出会う前の自分を思い出した。
この仕事が楽しくなくて、ただ言われた通り生きてるだけ。
でも、同じ仕事してるのに、夢を追いかけて
楽しそうにいきいきしている同い年がいるって、
それが分かって、羨ましかった。
でも同時に自分もそうんな風に仕事がしたいって、
思うようになった。
でも結局、私は瑞稀くんのように
キラキラ楽しそうに仕事をすることはきっと
今までもこの先も、きっとない。出来ない。
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作者名：まる | 作成日時：2022年2月15日 21時
