Episode 6 ページ7
翌日、気の乗らない重い足を引きずりながら、
いつものように事務所に出社した。
毎朝、欠かさず行われる事務所での体重チェック。
いつクビが言い渡されるのか、とソワソワしながら
体重計に乗る。
トレーナー『A、44.8kg』
昨日より、0.5kg落ちてる。
そりゃあそうか、昨日何も食べてなかったもんね。
いや、食べてないって言うより食べられなかった。
恐怖と不安と後悔が私を押しつぶしそうで、
何も喉を通らなかった。
トレーナー『A、身長168cmまで伸びたみたいね！
痩せるのも大切だけど、成長期だから、
筋肉作りも大切にしてね！』
「あ、はい！ありがとうございます！」
不覚にも、練習生やめたら
もうダイエットなんかしなくていいのか。
なんて考えが脳裏をよぎりながらも、
トレーナーさんにお礼を告げた。
トレーナー『あ！あとA！
体重チェックが終わったら、代表室に来なさい。って
代表がおっしゃってたから、必ず行ってね！』
「分かりました。」
ああ、やっぱりだ。
最後に代表室を訪れたのは、練習生になったばかりの頃、
代表に挨拶した時だったから6年振りだ。
クビを告げられるのは想定内だったはずだけど
やっぱりどうしてもそれが現実になるまで
受け止めたくない自分がいて、
自分の中の小さな抵抗のつもりで
近くのトイレに駆け込んで
少し時間が経つのを待った。
分かってる。こんなことしても意味無い。って。
でも自分が初めて本気になったことだったから。
自分の生きがいだったから。
それを誰かにとられたら
自分にはもう何もなくなってしまいそうで。
空っぽになってしまいそうで。
でもその私のかすかな抵抗も長くは続かなかった。
これ以上、代表に迷惑かけられない。
自分の中での抵抗より、申し訳なさが私の心を占めた。
微かに震える手で、
トイレの個室のドアのロックをゆっくりと解除した。
そして、階段で6階まで登った。
いつもは長くてしんどく感じるその階段も、
私にはあっという間に感じられた。
そして、代表室のドアをノックした。
代表『どうぞ。』
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nnn(プロフ) - 待って夢主のMBTIがわたしのMBTI と一緒だ！笑 めっちゃ面白いです！更新頑張ってください！ (2022年8月24日 2時) (
レス) @page11 id: 69c5723c5b (このIDを非表示/違反報告)
y - 更新とてもはやくて嬉しいです💗この作品とても好きです！！応援してます🫶🏻🤍 (2022年8月23日 21時) (レス) @page15 id: 1fdcfd82cb (このIDを非表示/違反報告)
桜とおもち(プロフ) - サナさん» ホントですよ！！ って今見たら、めちゃくちゃ更新されてる？！ うわぁ！今から読ませていただきますね✨ 更新は、無理しない程度に頑張って下さい！ 右星&お気に入り失礼します！ (2022年8月22日 1時) (レス) @page2 id: acf700690e (このIDを非表示/違反報告)
サナ(プロフ) - 桜とおもちさん» わああ！本当ですか！？私自身初作品で、物語の始まりをどう書こうかすごく悩んでいたので、そう言って貰えてすごく嬉しいです！！更新ゆっくりにはなってしまいますが、皆様に楽しんでいただけるよう、頑張ります！！！ (2022年8月22日 1時) (レス) id: 7db5df359a (このIDを非表示/違反報告)
桜とおもち(プロフ) - でだしがまず面白そう！！ 更新頑張ってください(^^) (2022年8月21日 21時) (レス) @page1 id: acf700690e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Rei | 作成日時：2022年8月21日 21時
