素直な彼女と嘘つき彼氏2

56 ページ7

A「ごほうび…？」




恐る恐る振り返ると









(人2)「抱き枕」









A「…え？」





(人2)の事だからなにを言ってくるかと思ったら…








その瞬間ふわっと体が浮き、





A「っえ！？ちょっとおろして！！」






私の体は軽々しく(人2)に持ち上げられてしまった






そしてベッドへ逆戻り…。









まあ抱き枕って言っても、大人しくしてれば良いだけだし…？






いつのまにか部屋の電気も消され寝る準備万端。






(人2)に背中を向け私は必死で眠りにつこうとした








私の背中にぴったりくっついて後ろから包み込まれてる。








男らしい腕が私の頭元にあって腕枕してくれてる…









(人2)「お前ちっさいから抱き枕にちょうどいーわ」








(人2)が放ったその一言で私はふと思い出した。









あの時も、こんな状況だった。









私がまだ片思いしてて、(人2)が部活で怪我して家に行った時に…









あの時も今みたいにドキドキして








あれ、けどあの時いきなり(人2)の態度が冷たくなって…なんでだったんだろ。









(人2)「前もこんなことしたよな」









A「そうだね、よっぽど私の事好きだったんだね」









屁理屈っぽく(人2)をからかってみた









(人2)「お前が俺の腕ん中に入ってきたんだろ、よっぽど襲われたかったんだな。俺に」





(人2)の方もふざけた口調になってきた















A「はい？無理矢理ベッドに入れてきたくせに」









(人2)「無理矢理の割には顔真っ赤にしてたけどなあ？」









顔赤くしてたの気づいてたの！？






今更だけど、なんか恥ずかしい…









A「…む、無理矢理の割にはいきなり冷たくなっちゃってこっちの気持ちも考えてよね〜」











(人2)「それは…いきなりあんな顔されてびびったんだよ」





A「あんな顔？」









(人2)「お前本気で可愛かったんだよあん時、今まで誤魔化してた気持ち全部パーになると思ったらびびったんだよ俺自身が」









横向きで寝ながら私の頭の上に顎を乗せて話す(人2)




(人2)の体温が伝わってきて、こんな状況でそんな事言われたらふざけた返しできなくてなるから！！









頭の中はもうぐるぐる状況。


A「 …そうだったんだ」




いきなり冷たくなった理由が今わかった。

57→←55

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す