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ki side
目を開けるとそこにはもう太輔はいなくて
椅子の上に手紙が置いてあった。
ひろー！おはよう。
本当は目が覚めるまで一緒にいたかったんだけど、
面会時間とか仕事とかあって居られなかったんだ。
ごめんね？
今日もひろに会いに来るから待っててね？
ひろの嫌いな点滴とかがんばって！俺も仕事がんばるから。
愛してるよ
太輔。
｢俺も愛してるよ…｣
そう告げ丁寧に折って引き出しに入れた。
｢北山さーん点滴しますね｣
がんばるとか言っても体は素直で力が入る。
｢ふふっ大丈夫ですよ〜｣
｢あ、はい｣
｢じゃああと１時間後くらいに終わるのでその時また来ますね｣
｢はい｣
１時間か…
点滴の水滴が1粒1粒落ちていくのを横目に時計をずっと眺めていた。
｢北山さーん外しますね〜｣
｢あ、はい｣
いつの間にか１時間経ってたらしく看護師さんから外してもらった。
｢ではもう少ししたら先生が診察しにこられますのでまっててくださいね。｣
｢はい｣
シーン…
ほんと静か。
早く太輔に会いたい。
ｶﾞﾗｯ…
｢北山さんこんにちわ｣
｢こんにちわ｣
｢どうですか？｣
｢病気じゃないくらい快調です｣
｢そうですか…｣
先生の表情が一瞬曇った。
｢何かあるんですか？｣
｢言いにくいことなんですが…｣
｢いいですよ。余命宣告の時から覚悟はできてますから。｣
｢ではもしかしたらそれは死の宣告かもしれません。台風の前は晴天になるように、病気も快調なほどすぐに急変するということが多々あります。でも断言することはできません。少しずつ治ってきてる可能性もあり今の状態では五分五分です。ですので…｣
｢準備をしておいた方がということですか？｣
｢はい。でも治ってきてる可能性もあるということを頭に置いておいてください。｣
｢わかりました。先生。お願いがあるんですが…｣
｢はい？｣
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作者名：ｷﾀﾓﾓｵ | 作成日時：2017年5月6日 1時
