月夜の願い。 (ページ13)

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次の日お医者さんに呼ばれて診察室に入るとこんにちわと笑顔で言われた。

きっと俺今から不幸な知らせが来るんだなと場の空気ですぐ分かった。

「北山ｻﾝ。言いにくいことなんですが…」

「いいですよ話してください。」

逆に渋られた方が苦しくなってくだけだって思って俺のペースで話すように仕向けた。

「では北山ｻﾝ単刀直入にいって貴方の寿命が前までの計算で行けば半年だったのですが今の状況からいいましてもう１ヶ月しかありません。この間は北山ｻﾝは入院拒否されましたが今回ばかりは少しその選択は厳しいと考えてください。」

「あと少し…あと少し待ってくれませんか？まだあいつらに自分から話せてなくて、やっぱり自分で話した方がいいんじゃないかって思うんです。いつまでも逃げてちゃダメだって。だからお願いします。あと１週間僕のための時間をください。」

「わかりました。ただし北山ｻﾝは今危険な状態にあるということは忘れないでください。そして1週間後の夜来てください。これは約束です。」

「わかりました。」

神様…僕の命はもう尽きてしまうのですか？

寿命は伸びないのですか？

ダメですか？

死にたくないよ。

太輔から離れたくない。

決心が鈍るからこんなんだったら想い伝えなきゃよかった。

なんでだよ。

なんで俺なんだよ。

もう苦しいよ。

もがいてももがいても結果は同じなの？

太輔…助けて？