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you side
大介くんが彼女さんと別れた。
わたしが余計なこと言ったせいだ、と落ち込んでいたけれど、大介くんが違うよっと言葉をかけてくれた。
…………正直、大介くんの友達としては浮気をする彼女さんと別れてくれて、少しほっとしたかな、とも思ってしまう。
大介くんにとっていい選択ができたのならよかったかな。
それと彼女さんにも私の話が伝わっていたらしい。
ほんとじゃないんだけどな……
いつからか、周りで私に関する噂が広まっていった。
身に覚えのない内容なので、なんだか他人事みたい。
そのおかげで人と関わりを持つことを諦めていたけれど、大介くんだけは違った。
先ほどの大介くんの言葉を思い出し、また涙が流れる。
目の前でオロオロ戸惑っている大介くん。
ほんとに私には勿体無いぐらい優しくて心の広い人。
ほとんどの人が噂を信じ離れていく中で、こんなふうに優しく接してくれたのは大介くんが初めてだ。
大介くんの胸の中でわんわん泣き、一生分の感謝の気持ちが伝わるようにギュッと抱きしめ返した。
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作者名:ねこ | 作成日時:2024年3月28日 14時