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58話 ページ8
すまん、蓮。
今日ばっかりは助けてあげられない。
教室の鬼から無事に逃げることに成功した私は、文化祭準備で盛り上がる校内に胸を踊らしながら、しばらく散策することにした。こういう空気は好きだ。
「なーんか、みんな楽しそう」
文化祭本番に向けてクラス一丸となって準備するみんなの姿は生き生きとしていて、今この時しか味わえない青春の時間をもっと大切にしなくちゃな、とふとそう思った。
「深澤先輩と……」
少し前の私なら、絶対深澤先輩と回りたい！と押しまくってただろうな……
でもわたし本当にこのままで後悔しない？
このまま深澤先輩と距離を置いたまま、貴重な行事も一緒に過ごすことなく、、、そんなことしている間にきっとあっという間に先輩は卒業。
そんな未来をわたしは後悔なく迎えられるだろうか。
………いや、きっと、こう思っている時点で……
「きゃ！！」
突然誰かに腕を掴まれて、部屋に連れ込まれた。え？！？！誰？！？！
？「メイドさん捕まえた」
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作者名：ねこ | 作成日時：2023年12月17日 13時
