Giurare (ページ3)

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｢駄目、ですか？？？｣

そんなきゅるきゅるした目で俺を見ないでよ…と思ったが、助けてもらったし、と何処かで腹を括った自分が居たのだろう。
最大の決めつけは、俺を抱き抱えていた時の温もりと初対面なのに彼を見ていると何故か安心感を抱いたのだ。

｢…のみましょう、契約。｣

目を見開いて、わーい！と飛び跳ねている男。
悪魔というより、もう大型犬にしか見えていない。

｢ただし、条件付けてもいいですか…？｣
｢条件？｣
｢はい、1つは俺の傍から離れないでください。もう1つは、俺を守ってください。お願い、できますか？｣

どきどき、心臓が煩い。嫌だ、なんて言われたらどうしよう。
何せ、体があまり丈夫ではない為、こんな口約束でも付けておかないともしもの時の保険が効かないのだ。

｢…いいですよ、その条件。のみましょう。｣

ほっ、と体を支配していた緊張が解ける。
腕を引かれて男の胸にすっぽり顔が埋まる。
離しませんよ、絶対。といい声で言われてぞわ、と背中に何かが走った気がした。

｢そういえば、名前聞いてませんでしたね。俺、田中樹って言います。｣
｢俺はジェシー。よろしくね、俺の主。｣

へへっ、と嬉しそうに笑うジェシー。
今まで感じてきた孤独がジェシーのおかげで上手く溶けてなくなった気がした。
ぐっ、と腕を引かれて優しくエスコートしてくれる。
この物語はまだ始まったばかりだ。
何が起きるかも何も予測は出来ないが、彼が、ジェシーが居るなら大丈夫な気がした。

｢樹、早くー！！！！！｣