Giurare (ページ12)

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妹とはあまり喋ったりする事はなかったそう。
話しかけても冷たい応答しかされないらしく、ジェシーは少し凹んでいた。

王族からまた再度手紙が来た時は、森に移住してから数ヶ月したすぐの事だった。
ジェシーは夫婦に貴方だけでも逃げなさい、と言われたが、逃げる事はなく夫婦と妹を守って王族を自らの力で止めて追い返したが、逆に王族から｢厄介者｣とみなされ、樹達の住む世界に逃げ込んだ。
その逃げ込んだ日に人身売買の男達に捕まりかけて、樹を助けたのだという。

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｢え、あの日こっちに来た即日だったの？｣
｢そうだよ～、俺は樹に一目惚れだったんだもん！｣

ばちん、と樹に向けてウインクをするも、あっそ。と覚めた返事が返ってくる。

｢なぁ～んでそんな、冷たいの！｣

俺、泣いちゃう！！と言って顔を伏せてしまったジェシー。それを見て樹は少しおろおろしていた。

｢……ジェシー…ごめんね…？｣

少し俯き気味でしゅん、と小さくなってしまった樹にジェシーは勢いよく抱きついた。

｢嘘だよ！？樹、俺、泣いてないよ！？｣

樹大好きだもん、嫌いになるわけないじゃん～！！！といい、ぎゅーっ！！と樹を強く抱き締める。
…馬鹿、と樹は言うけど大型犬は弁解に必死なようだった。
めんどくさ、と思いつつもジェシーの温もりと匂いで安心感がいっぱいになったからか、ジェシーの体に腕を巻き付けて抱きつき返した。
まあ、その行動のおかげでジェシーがまた一段とうるさくなるのはいつもの事だ。