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drown068 ページ22

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「そういや向坂さんはご飯?」
「……あぁ、そういやまだ食べてないな。今からトレーニング器具の確認にでもと思ってて」
「ご飯まだなの?食べないと大きくならないよ!!」
「もう少し伸びてくれると嬉しいですけどね」
「今何センチ?」
「多分160です」



潔さんに言われてまだだったことを思い出し、先に食べようかなぁとぼそりと呟いた。そういえば昼はゼリー飲料しか口にしてなかったし、朝もしっかり食べていない。

もうこんな時間だし遅くならないうちに食べたいな、なんて思えば空腹を自覚したのかくぅ、とお腹が小さく鳴った。誰もいない静かな食堂、その音に頭の上にある2人の顔がこちらを見下ろす。

思わず両手でお腹を教えて2人を見上げた。



「……と、ということなので、私は食事をいただきます」
「あははっ、腹が減っては戦ができぬってね!いつも何食べてるの?」
「え、えぇと。皆さんが食べてるものと同じです。ありがたいことに自由に選ばせていただいたりして」
「え〜、いいなぁ」
「まぁそりゃ向坂さんは俺らと違うし」



中央にある配膳口に向かい、スマホをかざして画面に表示されたメニューの一覧を見せた。「おぉすげ」「上位者は贅沢なもの食べてんだね」「いいなぁ」と話すふたりを見てまたもや申し訳なさに襲われる。


なんにしようかな、などと2人を前に時間をかけて選べる訳もなく、画面を滑らせてすぐの焼きそばを押した。

少しして出てきた焼きそばのトレーを持ってすぐ近くのテーブルに座郎と椅子を引くと、すぐ隣に蜂楽さんが先に座った。

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作者名:shiori | 作成日時:2024年1月20日 19時

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