29話 ページ33
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仕事に行くという五条さんを送り出してから数分が経った。
昨日と違って誰も遊びに来ないから、人形を抱えてソファに埋もれた。
「ゔぁー……平日クソ! 中学生に戻りたい……」
猫の人形に顔を埋め、グリグリと押し付けた。
1番楽しかったのは小学生の頃だが、1番思い出が強いのは中学生の頃だ。
親友と出会ったのも、仲のいい友達と離れたのも、全部中学生の頃だから。
思い出にふけっていると、着信が鳴った。
知らない番号だから出ないでいるも、切れたと思ったらもう一度かかってきた。
怖すぎる。
私にストーカーなんていたっけ?
恐る恐る電話に出てみると、焦ったような、聞いたことのある声が聞こえた。
「あぁ! すみません、Aさん! この前車の運転をしていた伊地知と申します!」
「あ、あぁ! イジチさん! はい、どうしましたか?」
あまり聞かない苗字だから、聞いた途端にすぐピンと来た。
「今すぐお迎えにあがりますので、高専まで来て貰えないでしょうか?」
「いいですけど……」
「ありがとうございます! それではすぐにお迎えに参ります!」
失礼します、の声が聞き終える前に電話は切れていた。
不思議だが、すぐに来るかもしれないと、服を着替える。
と言っても、今の服とあまり変わらないが。
トレーナーからパーカーに変わっただけ。
下はジーパンで、その下にタイツを履いたくらいだ。
「なにか必要なのかな……スマホと財布だけあればいいか……」
五条さんからもらった沢山のお金が入った財布と、スマホを小さな斜めがけバックに詰めて玄関を出た。
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夏斗(プロフ) - 不鬱さん» いやぁ、なんか凄いお金は渡してるイメージがあって! 自分でも少し笑いながら書いてました笑 (1月5日 20時) (レス) id: 61784e28aa (このIDを非表示/違反報告)
不鬱(プロフ) - 五条さんからもらった沢山のお金が入った財布で笑ってしまいました!五条愛が凄いな!と思いました!? (1月5日 19時) (レス) @page33 id: d8d677a26c (このIDを非表示/違反報告)
夏斗(プロフ) - みつきさん» ありがとうございます! これからも溺愛させたいと思います!笑 (1月5日 14時) (レス) id: 61784e28aa (このIDを非表示/違反報告)
みつき(プロフ) - 五条悟の愛が素晴らしいと思います (1月5日 8時) (レス) id: 5d80019c07 (このIDを非表示/違反報告)
夏斗(プロフ) - 不鬱さん» ありがとうございます! (1月1日 13時) (レス) id: 61784e28aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夏斗 | 作成日時:2023年12月16日 18時