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me side
約1年もの間、私は眠りに落ちていた。
1週間かけて取り戻した五感とともに流れ込んできた数多の情報量を少しずつ消化して、真っ先に気がついた、私自身の変化。
──私の中から、
グルッペン様やオスマン様は目敏くそれに気がつき、2人して｢仮面が剥がれ落ちたみたいだ｣と比喩した。体重の3分の1が減った代償は大きく、筋力の低下も激しすぎて、2ヶ月は起き上がることが出来ず。しんぺい様の懸命の治療のおかげもあってなんとか回復したものの、
『.......ここ、に。いてもいいんですか』
tn｢他に行く宛てもないやろ。ちなこれ総統命令やから｣
『.....無能、なのに...ですか』
tn｢.....お前が無能かどうかを決めるのは俺ちゃう。それに｣
──無能なら、俺が有能にしたるから
『.....へ、』
tn｢話は終わり。ちゃんと身体治しや｣
頭をぽんぽんと、撫でられて。
ほんのり赤に染まった耳をマフラーで隠したトントン様が、そそくさと医務室を出ていく。
｢無能でも、この場所にいていい｣と、彼は言ってくれた。じんわりとその言葉が染み渡って、胸の辺りが温かくなる。
『.....私、生きてていいの.....？』
胸の奥に問いかけても、答えは無い。
でも、彼女が背中を押してくれた。
｢笑って生きて｣と、応援してくれた。
『.....私、がんばるね』
ゼロからのスタートかもしれない。
でも、また、この軍で笑えるように。
──私のことを、見守って欲しい。
大丈夫、今度は私、逃げないから。
『...ありがとう』
胸元に手を置いて、囁くように感謝を告げる。
ガラガラと開いた扉から顔を覗かせる彼の人が、私を見て笑ってくれた。
gr｢もう、起きていて平気なのか｣
『はい。最近は調子がいいので』
gr｢そうか。なら良かった｣
『...あの、グルッペン様』
gr｢ん？｣
『私、この軍で、生きていたいです』
gr｢...そう、か｣
間を置いて、そっとグルッぺン様に抱き寄せられる。
背中を撫でる温かな手が、安心感を与えてくれた。
gr｢...A｣
『はい』
gr｢お前は俺が守る。もう、1人になんてさせはしない｣
『.....、はい...！』
両頬を伝う冷たさが、抱き締められる体温が。
全てが心地よく、幸せで。
──あぁ、生きて良かったと、思えた瞬間だった。
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ぽてち(プロフ) - もう1人の私と私の会話で苦しくなりました。壊れてゆくのを現するのがお上手すぎて頭が上がりません！花言葉を知っていた私は見た瞬間奇声を上げながら号泣。人には得意不得意あって尊重するべきと学べる素晴らしい物語でした。有意義な時間をありがとうございました！ (2023年4月11日 8時) (
レス) id: b72c422986 (このIDを非表示/違反報告)
ビニール袋vll - コメント❌小説⭕️ごめんなさい誤字ってしまいました (2022年12月2日 16時) (レス) @page42 id: dc34629a9d (このIDを非表示/違反報告)
ビニール袋vll - そして作者さん、とても感動して素晴らしい作品を描いてくださり有難うございます。素敵なコメントを書いてくれたあなたに幸あれ (2022年12月2日 16時) (レス) @page42 id: dc34629a9d (このIDを非表示/違反報告)
ビニール袋vll - ネコさん» 嫌いなら嫌いで自衛するべきです。わざわざここのコメ欄に書く必要はあるのでしょうか。下の方々のようにとても楽しんでいる方達もいます。そのようなアンチコメントは心の中でとどめておいてください。とても不愉快です。 (2022年12月2日 16時) (レス) @page42 id: dc34629a9d (このIDを非表示/違反報告)
ネコ - 人に酷いことしたのに幸せになる物語嫌い (2022年8月21日 17時) (レス) @page42 id: 0cd09c89d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Toki | 作成日時：2021年3月4日 7時
