24歳と18歳【nqrse】

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遠くになるせくんの姿を見つけて名前を呼びながら手を振ると振り返してくれた。


「お前、声デカいよ」


「いてっ…えへへごめんなさい」


近くに行くと苦笑いしながらデコピンをくらう。そんなのも嬉しいと思っちゃう。
会えるだけで幸せで触れられただけでドキドキしてこんな幸せな感情どうしよう。


「そらるさん、こっちです」


そらるさん…？視線を向けると背の高いイケメンさんと目が合った。


「動画手伝ってくれたAちゃん？」


「そうです、初めまして」


「いやー、本当にありがとね。助かった。」


「いえいえとんでもないです」


あはは、礼儀正しい。なるせの知り合いとは思えない。

シティボーイって感じだ…
なんだが雰囲気がふわふわしてて吸い込まれていきそう。

今日はそらるさんがお礼をしたいと言ってこうなったらしい。


「ふたりはさー、付き合ってるの？」


喫茶店の席に着くといきなり爆弾を落としたそらるさんに固まる。

爆弾と言っても私には嬉しい爆弾。


“ そう 見えますか？”


「いや、ないよ。妹みたいな感じだもん」


いたい。胸がいたい。
こっちが本物の爆弾だ。私の心は砕け散った。
まだ、妹止まり。


「私も、お兄ちゃんみたいな感じで、えっと、頼りにしてます」


自分の言葉にもまた傷付いてそこからどんどん傷が広がる。

またこの感じ。何回か経験したこの感情は未だになれない。


「そうなんだ、てかAちゃんっていくつ？」


「18歳です。」


「え、未成年なんだ。大人っぽいからビックリした」


「あはは、よく言われます。」


早く大人っぽいじゃなくて大人になりたい、歳をとりたい。少しでも近づきたい。
願っても叶わない事ばかりだ。




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