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飴玉ひとつ ページ9

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昨日結弦をスケートリンクに迎えに行った時に、たまたまあった管理人さんと話をしていたら飴をくれた
子供じゃないのに、と思いつつ昔のことを覚えてくれていたようで少し嬉しかった



私がまだ学生で現役の頃ここのスケートリンクにお世話になった
管理人さんには色々気にかけてもらってありがたかった
私が帰る時になると必ず飴をひとつくれた




「どれ食べようかなぁ」




もらった飴は3つ
いちご味、ぶどう味、りんご味



『なにそれ』

「昨日結弦迎えに行った時に貰ったの、どれがいい?」

『んー、ぶどう』



細い指でぶどう味の飴玉を袋から取り出して口に含む結弦
私はいちごかな




「たまには美味しい」

『美味しかった』

「え、はや」



そうだ、結弦は飴を噛む人だった…
結弦がちらりと見せた舌は紫がかっていた



『ねえ、もうひとつ食べたい』

「りんごあげる」

『いちごがいい』

「いちご食べちゃったから無いよ」

『あるよ、ここに』




そういって私の口を指さす結弦
いや、私の唇をなぞる結弦の方が正しい



「あげないよ」

『いいよ、たまには飴を舐めてみるのもいいかもね』




そういって奪われる唇
するりと滑り込んでくる結弦の舌が私のいちご味の飴玉を探って、時折私の舌に絡んでは離れていく


驚いて肩がびくんと震えたけど知らぬ間に結弦に抱きしめられた身体は火照り始める

焦れったくて、甘い結弦との口付け




飴玉ひとつを、2人で

生クリーム→←.



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設定タグ:短編集 , 羽生結弦   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:星羽 | 作成日時:2018年3月7日 16時

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