【シャドウサイド】続章〜1〜妖魔界と鬼族

23☆初めての怪奇案件 ページ23

アキノリの示したパソコンに、あるサイトが表示されている。

「うす、らぬら？舌かみそう」Aの一言にアヤメとケースケが笑う。
「「確かに・・・。」」

アキノリは張り切って説明し始めた。

「このサイトはこのあたりで起きている怪奇案件、つまり妖怪絡みの事件だな！
そういう情報をみんなが投稿してて自由にみれるサイトなんだ！
で、俺たち妖怪探偵団はその怪奇案件を解決する活動をしてるっていうわけ。
今回の案件は・・・。これだ！」

全員、パソコンに注目する。

「忘れ物お化け？」

「何でも、学校からの忘れ物に気づいて取りに戻る人の前に
髪を１つにまとめた女の子が現れるらしい。で、その女の子が
なにも言わずに忘れたものを差し出してくれるんだ。」

ケースケが表情を緩めた。

「な〜んだ、ぜんぜんいいヤツじゃん」

「ふふん、ケースケったらなめてるだろ？
で、その子が差し出した忘れ物を受け取っちゃうと
『明日にして！明日にして！』
って言われ続けて気を失ってしまうらしい！」

「わ・・・。確かに危険ね。」

「ですよねっ！アヤメさん！」

Aも「なんて言うか、優しさみたいなのに釣られるのを待ってる感じがしていやだね・・・。
あ、でも妖怪を倒すって戦うってこと・・・？」

「うん。私達妖怪ウォッチっていうのを持ってて、これで妖怪を呼び出したり自分に憑依させたりできるの。」

Aは不安そうになった。「え、私戦えないよ？バリアみたいな防御系しか。」

ナツメは笑う。「大丈夫！私達バリア系全然いないからすごく役立つよ！」

「そうなの、かな。」釣られてAも笑う。

「よし行くぞ！」アキノリはもう戦う気満々だ。

「あのアキノリ、ちょっといいかな？忘れ物をしないと現れないんだったら
僕たちのうち誰かが忘れ物をしなきゃいけないんじゃないかな？」

「あ、そっかー、忘れ物したひとにしか出てこないんだよね。
アヤメちゃんとAちゃん、何か忘れた？」

「いや、特に忘れてないかな。」

「私も。あ、でも私のロッカーにならいろいろあるからあの中のホッチキス忘れた設定にして取りにいこうかな。」

アヤメがいいアイデアを出した。

「お、それいいな！じゃあアヤメさん頼みました！」


こうしてアヤメの後ろをほかのメンバーが隠れてついて行く形で一行は学校へと向かった。

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