【シャドウサイド】続章〜1〜妖魔界と鬼族

19☆A組 ページ19

この間、酒呑くんと会った。

姫時代を忘れろって言われたけど、
なぜ今回だけなのか気になって聞いたら
転校生のことを言っていた。

２クラスしかないうち、２人転校生が来たら酒呑くんは元のＢ組だろうな。

ということは今日、A組に転校生が。

そこまで考えた僕、月浪トウマは顔を上げた。

「今日はA組に転校生が来るぞ〜。仲良くしてくれ。じゃ、Aさん、入ってください。」

「はい｣

少しうるさくなったが、先生の視線でざわめきは静まった。

そして、教室に入ってきたのは髪が長くて黒い瞳のきれいな少女だった。

「AAです。好きな色は若葉色です。これからよろしくお願いします」

中学生の自己紹介で好きな色を言う子は始めて見た。

「席は、姫乃の隣が空いているから。姫野、色々教えてやってくれ。」

「はい。Aさんよろしくね！」

視線が集まる中、Aはアヤメの隣に座った。

「緊張しなくて大丈夫だよ。私も転校生だったから分かる。
何かわからないこととかあったらいつでもきいてね？」

アヤメは微笑んだ。

「はい・・・。姫乃さん、よ、よろしくです。」

「じゃあ、授業始めるぞ」


いつもの日常が始まる。

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