【シャドウサイド】続章〜1〜妖魔界と鬼族

1☆その後 ページ1

これは、空亡(空天)が成仏した後のこと……。





あの後、酒呑童子こと酒呑ハルヤは妖魔界へと帰った。


だが･･･掃除、洗濯、料理に買い物。今までは当たり前のように部下達がやっていた仕事は、酒呑童子には荷が重すぎた。


かくして2週間で酒呑童子は人間の姿に戻り、人間界へカムバックする事となった。






人間界へ戻った時、すでに夜は更けていた。

生活していた豪邸のドアを開ける。


2週間掃除してなかっただけなのに、真っ暗の部屋に置かれたソファーや床にはほこりの山だ。


「2週間でこれか……。あいつらは毎日掃除してくれてたんだな」


今さら感謝をしながらも、彼は途方に暮れた。





「仕方あるまい、自分でやるか……。」まだなにもやっていないけど彼は、くたびれた声で呟いた。




幼い頃から、ハルヤの周りには常に部下がいた。

1人になるのはもしかしたら……初めて、かもしれない。




「ああ、そうだ！洞潔達はまさか小学校みたいに雑巾やほうきで掃除してたわけではなかろう」

一人の声が、寂しくこだまする。

それはそうとしてどこかにルンバや､せめて掃除機くらいは……。

と思って探す。が、その前に物置はどこにあったであろうか？




「俺、家の構図全く分かってなかったんだな。新しいのを買いに行くついでに部下も見つけてくるか。」



ハルヤはつぶやくと夜のコンビニへと歩いた。

2☆出会い→

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