【シャドウサイド】続章〜1〜妖魔界と鬼族

8☆そこから ページ8

「それって、剣・・・？」

俺の取り出した阿修羅豪炎丸をみてAはつぶやいた。

「炎を操る剣、阿修羅豪炎丸だ。それから？」

阿修羅豪炎丸を見つめながらハルヤはAに聞く。


「え、っと・・・。多分そのアイテムに向かって呼び戻したい人の名前を呼ぶの。そうしたら、その人が現れる・・・。けど現世への想いが強くなかったり、すでに昇天してしまってる場合が多いから、本人がよみがえりたいと強く強く望んでいないと現れないよ。想いが強かったら･･･消滅したときとそっくりそのままの姿でよみがえれるわ。」

「お互いに気持ちが通じていなければだめなのか。迷惑をかけていた時期も多かった。」

「迷惑くらいだったら絆は消えないよ！」はっきりとした言い方だった。

「それに、消滅したときとそっくりそのまま、か・・・。それはもし何かに操られていた場合も操られたまま出てくるのか？」

内心、そんなことはないとAが返すのを期待していた。

「うん、そうだと思う。操られたまま消滅してしまったの？」

「いろいろあってな。呼び出せても部下にはもう戻ってくれないかもしれん。特にあのころ、洞潔を絶望させていたからな…。」

ハルヤはだんだんと表情が暗くなった。

「きっと戻ってくれるよ･･･！大切なのは自信だよ、元気出してよ。」

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