ハート・ハート・ハート ( 赤 ) (ページ2)

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2.you ページ2

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そんなとき、お母さんからすばるが東京に行くって聞いた。
それも、今までみたいにお仕事として日帰りで行くんじゃなくて、しばらく帰ってこうへんって。

あぁもうそんなときがきたんやなぁってあたしは意外と冷静やった。

渋「 …A 」

あ「すばる、、久しぶり、やな」

渋「お前が避けとったんやろ」

あ「 …テレビ、見た。すごいな。頑張ってな。」

すばるが行ってしまう前の日の夜も、すばるはうちの家の前に立ってた。
寒い、冬の日やった。

手袋もせず、かじかんだ手をカイロで温めてるすばるを見てると、なぜか涙が溢れてきた。

それをすばるに悟られへんように、早口でまくしたてるとあたしはいつもみたいにすぐにそこから立ち去ろうとした。

渋「待てって…A！！」

あ「、、っ」

でもこの日だけは、すばるがそれを許さへんくて。
握られた手は、やっぱり冷たくなってた。

渋「俺…頑張るから、、お前のこと、絶対迎えに来るから！！！」

あ「え、、？」

渋「絶対迎えに来るから…せやから、待っててくれ…！」

本当に彼が迎えに来てくれるなんて保証はどこにもなかった。

やけどあたしは、すばるのその言葉に自然と頷いてた。

次の日、すばるは東京に闘いに向かった。
たぶん２０歳のときのことやったと記憶してる。

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