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story15 ページ15

「はぁ〜」



最近、ため息ばかりついてしまう。
それは、やっぱり先輩のことだろう。



「もうさ〜。ため息ばっかやめてよ」



絵莉は、お弁当の卵焼きをつつきながら言った



「立ち直れないよ」



絵莉には先輩とのことはもう話してある。
そのときの絵莉の反応といったらすごく先輩のことを拒絶していた。



「分かるけどさ〜。私も立ち直れてないよ。大野桜の話、聞いて」



そう言う絵莉は、私よりも何倍も元気そうだ。



「え?何それ?」



「いや、話が衝撃的すぎたんだよ。それか、会いに行ってみる?」



うぅ。からだ全身がいきなり痒い。
いつしか、先輩アレルギーが出るようになったのか。



「無理無理無理無理無理。ほんっとうにやめて」



「う〜ん。じゃあ、あっちから来るまで待つしかないよね」



私は、絵莉の言葉を信じなかった。



「どうせ、来ないよ」



「分かんないじゃん。ポジティブに生きてこ〜!」



「うるさいよ」



うるさいとか言いながらもそんな絵莉に元気付けられていたりする。



あの時から勇也と帰ることが多くなっていた。
今日も勇也と並んで帰る。



「なぁ、お前さ。もうあいつとは会ってねぇの?」



「会ってないよ。会えない」



「そっか。良かった」



「何でいきなりそんなこと」



私は、表情が自然と曇った。



「え?」



笑わなきゃ。勇也に心配はかけられない。



「ご、ごめん。変なこと聞いて」



勇也は、慌てて私に謝った。
その表情は少し悲しそうだった。
多分私が上手く笑えてなかったのかな。



「私、先輩アレルギー出てるぐらいだから」



口ではそんな事を言ってるけど本当はそんな事なんか思ってないのかもしれない。

今は、自分の気持ちが分からない。

先輩が話しかけてくれることを待つ自分と
先輩とは会いたくないアレルギー反応。

全てがごちゃごちゃになって気持ち悪い。

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カフェらて(プロフ) - ひろのさん» 佐野さんなんですね〜。かっこいいですよね! (2016年6月28日 13時) (レス) id: a347460ff8 (このIDを非表示/違反報告)
カフェらて(プロフ) - ひろのさん» ほ、本当ですか!ありがとうございます!!めっちゃありがとうございます!!嬉しいです泣 (2016年6月28日 13時) (レス) id: a347460ff8 (このIDを非表示/違反報告)
ひろの(プロフ) - すっごいやばいですね!ちなみに私は佐野玲於さんです。笑泣きかけた...やばかったです! (2016年6月27日 19時) (レス) id: 8614b68ce5 (このIDを非表示/違反報告)
にしまろ。(プロフ) - もうね、やばいねこうなればよかったのにね笑がんばルンバ!! (2016年6月12日 21時) (レス) id: 7d5f0df8f5 (このIDを非表示/違反報告)
カフェらて(プロフ) - にしまろ。さん» ありがとうございます!頑張れます (2016年6月12日 18時) (レス) id: a347460ff8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:カフェらて | 作成日時:2016年3月9日 14時

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