高嶺の・・・Ⅱ【ONEPIECE】 (ページ9)

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45話ページ9

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『エース』

Aの呼び掛けにビクッと体を震わせ、更に下を向いてしまった。
それに溜息を吐くとその後何を言われるのかビビっているのか体が震えている。

『とやかくは言わないけど、無事でよかった』

ｴｰｽ「すまねェ……自分の身勝手で……」

『謝らなくてもいいわ
エースの判断は間違ってはない』

ｴｰｽ「けど……！」

再び「はぁー」と溜息を吐いたAにエースは「うっ」と言葉に詰まる。
そう、エースはこの姉が怒ったり呆れたりした時どれほど怖いかを身をもってよく知っている。
多分、見た目からは想像も出来ないほどの怒号が飛んでいるに間違いない。

話に加わってないジンベイも長年白ひげ海賊団と交流がある故、Aが怖いのを知っている。だからか今下手に喋ったら火の粉が散る事を理解しており、口を開こうとはしない。

『ともかく、今は公開処刑の日まで待ちましょ
この中では何をしても無駄のようだし……』

周りを見渡したAはそこら中の壁の上に監視用のでんでん虫が置かれている事を把握した。
少しでも不振な動きをしたら即通報されて獄卒獣達に拷問を受ける羽目になってしまう

動いたら爆発をしてしまう枷を付けられているAは諦めてその場で目を閉じた。

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『そう言えば、麦わらくんに会ったのよ』

ｴｰｽ「ルフィに？」

『えぇ、シャボンディ諸島で』

ルフィの名前を出した途端、エースの周りから出ている空気が変わった。今までずっと黙り込んでいたが、やはり大好きな弟の話となると少しは元気が出るようだ。

『話を聞いていた通りの子だったわ
破天荒で、それでいてなにかしてくれるって期待を持てる』

ｴｰｽ「そっか……元気そうだったか？」

『……………えぇ』

あくまで、シャボンディ諸島で起こった事件は伏せておいた。今ここで話してもエースには何も出来ないし、余計な心配を掛けさせないためのAなりの優しさだ。

ｴｰｽ「なぁ、姉さん言いたい事があるんだ……」

『なに？』

ｴｰｽ「…………」

その後黙ってしまったエースにAとジンベイは首を傾げる
口を開けば「あー、うー」と言葉にならない言葉を出して1人頭を悩ませている

ｴｰｽ「あのな！」

『う、うん』

あまりに勢いのいいエースに少したじろいでしまったA。
3回ほど深呼吸をしたあと、口を開いて爆音でとんでもない事を叫んだ。

ｴｰｽ「姉さんの事が……！
好きだ！！」

『……………え？』