高嶺の・･・【ONEPIECE】 (ページ32)

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31話ページ32

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Aは嫌々な顔で、ある建物の前にやってきた。
でかでかと大きな文字で〝HUMAN SHOP〟と書かれいるその建物。その名の通り、人間を〝売り買い〟する場所だ。

人攫い達に捕まった人間、動物、あらゆる生き物たちはこの場でオークションにかけられ、どこかの貴族の手に金で買われ渡る。運が悪ければその場に居合わせた〝天竜人〟にだって買われる事がある。
だが、その先はあまりにも地獄そのものだ。

この世の最高権力者である天竜人には誰も逆らえない。あの海軍だってその1つだ。逆らえば最後、海軍が海軍大将と軍隊を引き連れてやってくる。

『この世界の黒い闇そのもの……』

長年に渡って歴史を刻んできたこの島では今更それを変える気なんて毛頭ない。
誰かがそれこそ世界をひっくり返さない限り永遠に

本当は入りたくもないが、訪ねたい人物がここに居る。という事をシャッキーが教えてくれたので、渋々と重い足を動かして中に入る。

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何やらざわめき立っているオークション会場内に入ると、ステージ上に珍しい人魚が上がっていた。

ぐるっと周りを見渡すと、海賊と思わしき一団が3つ。1つはローが率いている〝ハートの海賊団〟。
腕を組み扉近くの壁にもたれ掛かっている男は、確か……。とシャッキーが教えてくれたルーキーの手配書と記憶を見比べる。

『南の海出身、キッド海賊団船長、ユースタス・〝キャプテン〟キッド』

『それと、多分あっちが……
麦わらの一味』

キッド達とは少し離れた位置に立っている麦わらの一味。しかし、その中に船長であるモンキー・D・ルフィの姿が見えない。

色々と考察をしている中、人魚のオークションが始まり、次々と貴族たちが値段を言っていくが、「5億！」という声にそのざわめきは止まった。
膨大なその額に適う貴族はいない、それに5億で買う。と言っている人間は天竜人。どう考えても相手が悪すぎる。

「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！！」

『何？』

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ！！」

という叫び声と共に、物凄い勢いで何かがオークション会場に突っ込んできた。
煙が晴れ、どこかで見た事のある麦わら帽子のシルエットが浮かび上がった

何やら、少年が怒鳴っている声が聞こえるがAはそれよりも懐かしい麦わら帽子とそれを被った少年が見れた事に満足した表情をしている

『彼が、〝麦わらのルフィ〟』