高嶺の・･・【ONEPIECE】 (ページ20)

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19話ページ20

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ぶるっ。と身震いを1つし、妙な寒気に不信感を抱きながら甲板に出ると、空からヒラヒラと小さな雪が舞って甲板を白く染めている

そういえば、近々冬島の海域に入る。と航海士に言われてい事を思い出したAは1回自室に戻ると暖かいコートを取り出し、再度甲板に戻った

『こうやって雪を見るのも久々ね』

落ちてくる雪を掌で受け止めながら、以前冬島に停泊した時の事を思い出す
あの時は、みんなで雪だるま作ったり暖かいお酒を飲んだりして遊んだっけ……と今では結構昔の記憶になっている事に笑った

後ろの方からドタドタと走ってくる足音に振り返るとこんな真冬だというのに、コートの1つも羽織らず上裸で短パン姿のエースが興奮気味にやってきた

ｴｰｽ「すっげェ！雪だ！雪！」

『寒い中元気ね、エース』

ｴｰｽ「姉さん！おはよう！
だってよ、東の海じゃ雪なんて滅多に振らねェしよ！」

『だとしても上だけでも羽織ってきたら？』

自分のコートを指差し促すも、エースは「炎人間だから寒さなんてへっちゃら！」と言い、甲板を元気よく走り回り出した
その姿を見るだけで寒気を覚えるが、元気よく走り回る末っ子の姿に無意識に頬が綻ぶ

ｴｰｽ「姉さん！コレ見てくれ！」

『雪だるま？』

エースの足元には小さな雪だるまが3つ並べてあった
どこかで見た事のあるような2つの雪だるまと1つは誰なのかが分からない

すると、エースは「おれの兄弟だ！」と元気よく教えてくれる
前に和気あいあいと昔同じ山で育って盃を交わした義兄弟が居る。という話は聞いていた
1人は昔亡くなったが、1人は今自分と同じよに海に出ている、懸賞金も初頭にしては珍しいぐらい高額だったはず

『じゃあ、これは誰だ』

ｴｰｽ「あっ、親父！」

『正解』

ｴｰｽ「せっかくだし、全員分作ろうぜ！」

冷たい雪を気にせず、エースとAは2人でモビーに乗っているクルー達の雪だるまを作っていく。似ている似てないはさておき。

甲板に積もっていた雪を大方使い果たした所でAは口元に手を持っていき息を吹き掛ける
そりゃ、こんな寒い中手袋もせずに雪だるまを長時間作っていたら手も冷えるに違いない

手と手を擦り合わせ摩擦熱で温めているとエースが後ろから手を回しAの体ごと抱き締めた
顔だけを後ろに向けるとエースは耳を赤くさせて「これで寒くないだろ？」と言ってくる

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