イケメン夫と息子たち。[ars/3] (ページ11)

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お茶屋さんページ11

NOside
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溢れてくる涙を拭きながら
また、トボトボと歩き始めた智くん。

お参りをする為にお賽銭箱がある場所まで歩きます。

涙を拭きながら足を引こずり歩いていると、砂利道に足をとられて転んでしまいました……。

智「っ…。ｳｯ‥ｳｯｱｰﾝ!…たぃ‥。おか…さーん！」

いつもなら擦りむいただけでは泣かなくなっていた智くん。

今日は雅紀くんとのケンカと１人だという孤独感から、泣き出してしまいました。

そんな智くんを心配そうに見ていた人がいました。

お参りに来ると毎回寄る
老舗団子屋の女将さんでした。

座り込んで泣いている智くんに優しく声をかけてくれました。

女将「‥どうしたの？
…痛いの、痛いの‥飛んでいけー！
ほら、もう泣かなくて大丈夫だよ？」

優しく傷口を拭いて、可愛らしいイラストが描いてある絆創膏を貼ってくれました。

智「…ﾋｯｸ‥ぁりがとう。」

女将「今日は１人でお参りに来たの？」

智「……ま、くん…と。ケンカしちゃった…。」

止まったはずの涙が再び頬を伝っていきます。

女将「そっかぁ。ケンカしちゃったのかぁ…。
どこで１人になったの？」

智「そこの階段のとこ…。」

女将「一緒に仲直りして、お参りにい行こう？」

智「一緒に来てくれる…の？」

女将「一緒に行くよ。
…まーくんも泣いてるんじゃないかな？」

智くんは、女将さんに手を引かれて勇気が出てきました。

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