【銀魂】【続】男装やめても一般人になれなかった件

第七十四訓 ページ26

「オイッ！」

「しっかりしろ！！オイ！」


『ッ！』


皆の声に、ハッとする。


『ッ、ミツバさん！！』


そして、私はやっとミツバさんが地面に倒れていることに気付いた。









・









皆でパトカーに乗り込み、屯所を目指す。



その間も、私は銀時を見つめていた。



胸がザワつく。



心の中に、黒いものを感じる。




…きっと私は、嫉妬したんだ。






…私は、あんな事言えなかった。







…何も、今日に限ったことじゃない。



いつだって、銀時は私の出来ないことをやってのけている。



あの日…攘夷戦争で銀時が先生を斬った時だって。



銀時は、一人で皆のことを考えていた。



考えて、考えて、師を斬る事を選んだんだ。



私にはきっと選ぶ事なんて出来ないだろう。



松陽先生も、きっと銀時だから、自分の思いを託したんだ。



…そんなことを考えても、仕方が無いのに。


私と銀時は違う。そんなこと当たり前だ。



なのに、どうして、どうして…



……どうして、こんなにも、悔しいんだろう。




「そんな顔で見つめられても困るんだけど」


『……ッ、へっ！？』


気付けば、銀時もこちらを見ていた。



『…えっ、いや、別に見つめてたわけじゃ…』


「おい、パトカーん中でイチャつくな。放り出すぞ」


土方さんはこちらを振り向きもせずタバコを口にくわえてそう言う。


『なっ、イチャついてません！勝手な事言わないでください！！』


「そーだよ土方くん！銀さんもっとボンッキュッボンなオネーさんが好みだから！！」


『悪かったなボンッキュッボンじゃなくて！！』



そう言いながら銀時に平手打ちをお見舞いする。









・









『…あれ、山崎さんどうしたんですか、その頭』


「気付いてなかったの！！？」


『アフロも中々似合いますね。まあモヒカンの方がいいと思いますけど』

親指を立て、グーサインする。


「何なのAちゃんのその異様なモヒカン推しは！！」

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