検索窓
今日:34 hit、昨日:7 hit、合計:103,258 hit

「にばんめ」 ページ20

.


「此処が開かずの間……」



日が暮れる中、花子とヤシロと光の三人は佇んでいた。ゴクリとヤシロは息を飲む。行くよと声を掛け、扉のドアノブを捻った。





.





「ようこそおいでくださいました」





スラリとした体型に容姿端麗な顔を持つ男性はお手本のように綺麗なお辞儀をした。いつものヤシロならば目をハートにさせるのだが……状況が状況なため警戒態勢を取っている。普段からそうすれば騙されないのにと花子は心の中で呟く。






「お前が飛び降り自 殺の怪異だな!!」


「いえ、滅相もない……私は仕えている身でございます」





その言葉に三人は鳩鉄砲を撃たれたような形容し難い顔を浮かべたが、にこにこと笑う男性を見て再び表情を取り戻した。



.




「貴方たちが知る必要は無いのですから」


「それどういうこ……」



と、と言う前に強い風が身を包んだ。砂埃が起きて前が見えなくなるが、すぐに止み三人は見開た。




.




「貴方たちは少し知りすぎてしまいましたね……排除せねば」




それは人など比べ物にならないほど……化け物級に大きな烏が三人を見下した。




───



.



「うおおおお!!!!!!」

「キャー!!!!!!」

「うわっ、!!」


……阿鼻叫喚。各々の個性的な叫び声が境界内に響く。のには大烏が轟音を立てながら追いかけている。こっちには人間二人怪異一人、向こうには怪異二人。その前に此処は八番目の境界……"詰んだ"と言うのが正しいだろうか。




「おい!!あの化け烏どうにかできねぇのか!!?ハクジョーダイとかなんとか使えよ!!!」

「白杖代は別の仕事を頼んでるだよね……それまでは逃げ切るしか無いんだよ」




.



「キャッ…!」



ヤシロがつまづいて転ぶ。後ろには大烏が……。嗚呼、不味いと目を瞑る。しかし衝撃はいつまで経っても来なかった。





「…………へ、……?」




.




「ったく……アンタたちが八番目倒さなきゃ、誰かが倒すのよ」

「ただの気まぐれ」→←「音楽家と少女」



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (143 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
192人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

のんのん - おっもしろいです!これからも応援してます! (2020年7月28日 19時) (レス) id: 7c57b8ea8a (このIDを非表示/違反報告)
クリパーランプ - 続きがすごく気になります(*≧∀≦*)コレからも更新等々頑張ってください!応援してます! (2019年1月5日 0時) (レス) id: 12fca75d2a (このIDを非表示/違反報告)
黒猫と影猫とお菓子。(プロフ) - 続き、ますか…?(期待の目) (2018年8月4日 22時) (レス) id: bf9c53bfd9 (このIDを非表示/違反報告)
翡?翠(プロフ) - はらさん» ご注意ありがとうございます。外し忘れてました…。すぐに外します。 (2018年5月2日 22時) (レス) id: 99ba1bed6a (このIDを非表示/違反報告)
はら - オリジナルフラグ外し忘れていますよー違反行為なのでちゃんと外して下さいねー (2018年5月2日 22時) (レス) id: 24eceefe57 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:甘夏蜜柑 x他1人 | 作成日時:2018年5月2日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。