桜色Memories 【黒子のバスケ】 (ページ34)

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第4クォーターが始まった。

火神は冷静さを取り戻したようで

少しホッとした。

第4クォーターが始まって

真ちゃんに最初のボールが渡った。

距離も短く溜めも長くない。

シュートモーションに入った真ちゃんに火神は跳んだ。

一瞬真ちゃんは笑ったかと思うと

ボールを下げた。

跳ぶことを予想されていた誠凛側は驚きを隠せない様で,

真ちゃんの美しくリングを潜るボールを見て私も思わず笑みが溢れた。

跳べる回数はあと１回…もしくは2回。

この点差でどうにかしようとするのなら

黒子の力が必要になる。

でも，全体を見ている高尾に対して

視線誘導(ミスディレクション)は効かない。

そう思っていたのに…

高「(え…あれ…近い……！！)」

いつの間にか高尾は黒子を見失っていた。

貴『！！(黒子を見るように仕向けて…)』

狭まった視野なら逸らせると…

第2クォーターの前に感じた違和感はこれだ。

でも、高尾の目はまだ生きてる

火神と黒子の間に飛び込めば…！

高尾も同じことを思っていたようで

すぐに走り出した。

でも

黒「今度は取られません

今までは…来たパスの向きを変えるだけでしたが

このパスは…加速する！」

黒子のその構えに目を見開いた。

だってあれは…キセキの世代しか取れなかったパス。

ボールを受け取った火神くんは

ブロックに跳んだ真ちゃんよりも

高く…

高く…

高く跳んだ。

その後勢いづいたのか誠凛は点差をつめ、

気づけば2点差だった。