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杏寿郎の家には人のいる気配がなくて、お出かけなんだろうと察しがついた
玄関の戸を閉めるやいなや、私は杏寿郎に掴まれた腕を壁に押し付けられた
お酒の匂いがする、鋭く光った目がとても怖い
「なぁA、お前は誰のものだ」
「え、きょ、杏寿郎の…」
「声が小さいぞ、もう一度」
「ご、ごめんなさ」
押し付けられた腕にどんどん力が入り、杏寿郎のいつもどこ見てるかわからない目は
私を見据えていた。
「宇髄に何をされた、どこまで」
「どこまでって、腰と頭なでられただけで…」
「癪に障る、イライラする」
「っぁ…」
杏寿郎の手がさっきの音柱様に撫でられた所を上書きするように撫でる
いつもの様にハキハキしていない杏寿郎の声は静かで怒りに満ち溢れていた
「こんな顔を宇髄にも見せたのか」
「ぁ…、こんな顔…?」
「無自覚とは、いけない子だ。」
「ひぁ、…んぅ」
なぞるように唇を親指で触られ、杏寿郎と深い口付けを交わす
「杏寿郎っ、ぁ」
「やめ、て…んぅ」
何を言っても止まらない、返事がない杏寿郎はいつもと違って怖くて涙が滲む
耐えきれなくなった目から涙が零れた
「ごめ、んなさい。」
「A…」
「私。いつもの杏寿郎が、いいよ…」
「…すまない。酔っているとはいえ、ついカッとなってしまった」
ぐちゃぐちゃに掻き乱された私は手を離されてその場にへたり込んでしまう
やっぱりいつもの声が大きい杏寿郎が1番いい。
「怖かったか」
「うん、いつもと違ったから」
「すまない、Aの怯えた顔を見たら抑えが効かなくなった」
「なんで、」
「俺はどうやら、Aのその顔が好きらしい」
「っ、…」
「だが、
嫌いじゃないだろう?」
その言葉とニヤリと笑った顔に、体にゾクゾクと何かがはしった
「腰が抜けてしまったようだな、おいで。布団まで運んであげよう」
「ありがとう。
杏寿郎は酔い平気なの?大丈夫?」
杏寿郎のたくましい筋肉と滴る汗が私の身体を暴いて
まるでライオンに食われているような気分になる
「今日は、それ所じゃない。Aをもっといじめたくて仕方がない
無理をさせたらすまない、だが謝るのは明日にさせてくれ。」
「愛してる」と、言わずとも伝わってしまう彼の情熱に
ただただ惹き付けられる。
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廣岡唯 - しのぶさん愛しているぞ村田さん大好きだ (2023年4月2日 15時) (レス) @page17 id: 4e6dbece94 (このIDを非表示/違反報告)
黒犬(プロフ) - kanaさん» はじめまして!こちらこそお読み下さりありがとうございます!きゅんきゅんしてくれて嬉しいです(*´`)最後の村田にこれからも癒されちゃってください! (2021年9月1日 21時) (レス) id: 43c30b8faa (このIDを非表示/違反報告)
黒犬(プロフ) - ぱーむくーへんさん» お粗末さまです!拙い文章をお読み下さりありがとうございました(*´`) (2021年9月1日 21時) (レス) id: 43c30b8faa (このIDを非表示/違反報告)
kana(プロフ) - 初めまして!^^*完結おめでとうございます!(*´-`*)どのお話もキュンキュンしました(/ω\*)最後の村田さん,イケメンすぎました!(/// ^///) (2021年4月26日 22時) (レス) id: d202a80bf0 (このIDを非表示/違反報告)
ぱーむくーへん - 村田さぁぁぁぁん!!!イケメンが過ぎる。しゅきってなりましたありがとうございますごちそうさまでした (2021年4月17日 15時) (レス) id: 4fbbe91aff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒犬×96 | 作成日時:2020年3月19日 21時