酔った彼氏の本音【鬼滅の刃】【短編集】

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「なんだよ、これからが俺様の見せ場だってのによ！」
「炭治郎と善逸を困らせないの、ほら水」



渡した水をゴクッと一口で飲み干すと、伊之助は私の顔をじっと見つめる


猪の被り物をしていない彼の顔は毒だ、その綺麗な瞳に吸い込まれそうになる







「なあ、A。ちゅーしたい」
「え」





彼はドシドシと私に歩み寄り、口付けを交わす


いつもは自分からなんてやらないのに

彼に「ちゅー」という言葉を教えたのは私だが、破壊力が半端ない。





「ふっ…、んぁ」





全然歯があたらないし、絡ませる舌が離れたりくっつく頻度が私の身体を火照らせる



1週間でなんでこんなに上手くなってるの？






「いのっ…すけ、ぁ…」
「なんだ」



「なんか、上手くなってる」
「俺は親分だからな！たくさん練習したにきまってんだろうが」




「どうやって？」
「指で」




それにしてはすごい上達具合だ、もともと容量がいい伊之助はなんでもすぐに覚える


そんなことを考えていると、伊之助は私の服の中に手を突っ込んでくる





「ちょっ、伊之助！」
「なぁんだよ」


「なにしてっ」
「うるせぇ、黙ってろ」






酔っている伊之助は、朦朧とした目で私の体をなぞるように見る

既に伊之助の手によってはだけている服は、私の身体を隠す物ではなくなっていた







「傷、多いな」
「そりゃ、鬼狩り様だからね」





傷をひとつひとつ指で撫でられ、擽ったいのと同時に声がでてしまう





「んぅ、…」
「俺以外に、みせんじゃねぇぞ」


「なに、傷のこと？」
「それも全部、俺だけのもんだ」




そう言うと、伊之助は私の肌に口を添わせて血が出るんじゃないかというくらい噛んできた



ｶﾞｼﾞｯ



「い"った！いのす、ぃいった！」




「やめて」と言っても噛むのをやめない、やめてという度に力が入っていって、どんどん歯型が身体についていく





「俺は、祭りの神とか紋次郎みたいに気遣いなんてできねぇ、



でも、Aのこと、すきだ。」






一通り全身を噛むと、押し倒されていた私は熱ったからだを畳の上に投げ出して天井を見上げた




私の体には、伊之助の歯型しか散らばっていなくて、マーキングのようにされていたのだ

それを眺めるように伊之助は目をニヤリと笑わせて






「これで、俺のもんだ。」と、そう言ったんだ。









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冨岡義勇ー泣き上戸→←嘴平伊之助ー所有物の証

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