エニシダ２【太刀川 慶】

本編３１ ページ19

後日

風間さんや迅さんに

お付き合いしたことを報告すると

｢やっとか｣と声を揃えて言われた

どうやら私達以外は皆きづいていたようだ

｢長かったな｣

と、風間さん

｢いやー太刀川あの状況でよく頑張ったなぁ｣

と、迅さん

なんとなくいたたまれない、私

それからも3人で駄べっていると不意に

｢おいA、帰るぞ｣

と少し不機嫌な顔をした太刀川さんがこちらへと向かってきた

その顔をみた迅さんが

｢あら？太刀川さん嫉妬？？｣

と茶化す

｢悪いか｣

眉間にシワをよせながら返事をする姿を見て

嬉しくなってしまう

｢心配しなくても浮気なんてしませんよ｣

そうフォローすると

太刀川さんは目を見張り、私を凝視した後に

ふい と顔をそらし、行くぞと言って歩き出した

髪から覗く耳が赤い気がするのは気のせいだろうか？

後ろからはやし立てる迅さんの言葉も合わさり

私まで恥ずかしくなって赤くなってしまう、

そんな中、なかなか来ない私の方を振り返り

早くついて来い、と手を差し出す

急いで彼の方へ駆けながらそっと幸せ噛み締める


家族の温もりを、
仲間との喜びを、
恋という幸せを教えてくれた貴方

｢はい｣

これからも様々な事を教えてくれるだろう
愛おしい貴方の手を取った


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これにてエニシダを完結とします。
この様な拙作にここまでお付き合い頂いた読者の方々ありがとうございました。

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