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no-side。
あれから藤原は机に伏して眠ってしまった。
黒猫の青い双眼が藤原へと向けられていた。
カーテンの隙間から僅かに差す月明かり。
猫は眠っている藤原の腕に自らの足を乗せた。
「_____っ!!」
パシッ
藤原は咄嗟にその手を弾いた。
・
藤原side。
は。
「ぁ、、、、ごめ、」
今僕は何をした。
目の前の猫を弾いた?
何故?
「(、、、、、駄目)」
どっと汗が出る中、まとまらない思考を抑えようと頭を抱える。
何に脅えている。ただ、僕は___。
「ナァーン」
「ぁ」
弾かれたことも気にしない様子で擦り寄ってくる猫。
「ごめん、冷静じゃなかった」
汗が頬を伝う。
少し笑って猫を抱きかかえ、首を撫でれば、気持ち良さそうに目を細めた。
「飼うか、、、、」
一時的にではなく、この子の寿命が来るまで。
「ひとりぼっちは寂しいもんね」
笑顔を消し、目を伏せてそう呟く。
「(猫に似てる、ね)」
案外その通りかもしれないな。
僕は君みたいに優しく無いし、暖かくもない。それでも底が同じなんだ。
「君は僕と
「(本当、、、_____)」
可哀想に。
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作者名:co2 | 作成日時:2022年5月7日 0時