19 優しくない? ページ19
三間side。
「今日も必死に走り回っていたな、A?」
うわ!やだ!カイザー!(率直)
今日は試合で疲れ果てて、夕飯、お風呂、寝る支度などを済ませてもう寝る寸前。部屋へ向かう途中の廊下にコイツは待ち構えていた。
「黙れ。お前みたいに人の努力の前で怠惰貪ってるヤツとは違うんだよ、、、」
「相変わらずAはクソお口が悪いなあ」
クソ!!!これだけの返しでもムカつくな!!!
「わたしもう寝るんで、、、」
「、、、!」
イライラを抑えながらカイザーの隣を通り過ぎると、がしりと肩を掴まれる。なに!!!!(キレ)
カイザーを睨みつけて振り返ると、その綺麗な顔の目元にシワが寄った。
「お前、、、顔赤くないか」
「、、、、、そう?」
「触るぞ」
あ、事前に言うんだ。
いつも問答無用で触ってくるからおでこくらい普通に触ってくるかと思った。
「つめたっ、、、」
ひやりと冷たい手が額を触る。
自分の体温と比べているらしいカイザーは無表情でいて感情が読み取れない。
「お前大丈夫、、、?手めっちゃ冷たいよ」
「冷え性だ。気にすんな。つかお前熱あるだろ。部屋行くぞ」
、、、、なんか優しいな。
いや気持ち悪、、、。
「もとよりそのつもりなんだわ」
「はいはい行きましょーねAチャン」
これまたがしりと手を掴まれるかと思ったが、想像していたよりも優しく、なにか脆いものを扱うようにわたしの手を取ったカイザー。
「お前、オレが気が付かなかったらどうしてたんだ」
「自分でも気づいてないんだ。どうせ大したものじゃないに決まってる」
「お前も選手だ。些細なことだって気にかけろ。体調管理にも気を配れ」
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作者名:co2 | 作成日時:2023年10月9日 22時