9 違えること。 ページ9
no-side。
またとある日、水景は二階堂へ言った。
「永亮、私ね、流派を変えようと思うんだ」
目を伏せて薄く笑う水景に、二階堂はぽかんと、豆鉄砲を打たれた鳩のような、唖然とした、というべきなのか、そんなような顔をした。
「な、んで、、、！」
「憧れてるひとがいてね、そのひとは正面打起しで、綺麗な射をするんだ」
その人物は、言わずもがな分かるだろう。
「斜面もかっこいい。けど、正面打起しで、あの人みたいな射をしてみたい！」
その目をキラキラと輝かせる水景。二階堂はその手に力を込めた。
「なんでだよ、、、正面なんて、、、絶対、斜面の方が、、、！！」
下を向いて、怒りを顕にそう言った二階堂に、水景は困ったようにして笑った。
「永亮。どちらの流派が劣っている、優れているなんて無いんだよ」
二階堂だって、そんなことは分かっていた。分かった上で、そう言ってしまったのだ。
「っ」
・
水景side。
「マサさん、、、」
その日の夕方、私はマサさんがいるであろう夜多神社の弓道場に来た。
「A、、、？」
「少し、練習してきたいんだけど、、、」
そう言うと、マサさんはにこりと笑ってそれに頷いてくれた。
「ごめん、、、急に来て」
「いや、いいさ。俺もずっと一人で練習してると滅入るからな」
マサさんは少し前から早気にかかってしまっている。そのことで、お爺さんに叱責を浴びせられたりもしていて、何も出来ないくせに、私は彼のことを心配していた。
「体がブレないようにするにはどうしたらいいの？」
「それだったら、、、そうだな、、俺の腹を触ってみろ！」
「え"、、、」
怪訝な顔をすると、マサさんは「違う違う」と笑った。
「丹田呼吸。臍の下辺りまで空気を取り込んで呼吸するんだよ」
私はマサさんの指す丹田にそっと手を置く。
「じゃあ足踏みからな」
「！」
なんだろう、これ。ええっと、"動かない"？
「どうだ？」
射法八節をこなし終えたマサさんが、私にそう尋ねる。
「"分からなかった"、、、！」
興奮気味にそう伝えると、マサさんは頷いた。
「腹の緊張を緩めず、呼吸をコントロールする。これが丹田呼吸だ」
「丹田呼吸、、、か」
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co2(プロフ) - 狩野さん» あああああありがとうございます！！！テスト頑張って下さい！！！ (1月25日 23時) (
レス) id: 998bc1c937 (このIDを非表示/違反報告)
狩野(プロフ) - イラスト上手すぎませんか？えぇ、もうテスト終わったらまた二度見しに行きます (1月24日 23時) (レス) @page38 id: 3be235a1eb (このIDを非表示/違反報告)
狩野(プロフ) - ちょっと更新されてるんで一から見てきます(=ﾟωﾟ)ﾉ (12月29日 0時) (レス) id: 3be235a1eb (このIDを非表示/違反報告)
co2(プロフ) - 狩野さん» ありがとうございます！！！そう言っていただけて嬉しいです！！！最近全く更新してなくてごめんなさい！！また時間がある時に更新できるように頑張りますので、引き続き本作品をよろしくお願いします！！！ (12月23日 19時) (レス) id: 998bc1c937 (このIDを非表示/違反報告)
狩野(プロフ) - 凄く見たいです続きが、なんだろう夜中の深夜まで見続けたの初めてです‥ストーリーの書き方も上手くて本当凄い… (12月20日 2時) (レス) id: 3be235a1eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：co2 | 作成日時：2023年8月7日 2時
