リズと青い鳥。【ツルネ】

25 いつか会う。 ページ25

no-side。





「久しぶりに会えてうれしーですぅ、、、っ」



ぐずくずと涙を見せながら水景の肩に両手を乗せて跳ねる大間。身長が高いくせに、言動は幼い子供のようだ。




「はいはい、ごめんね」


笑いながら大間の頭を撫でた水景。




「あの子達いつも早く来るから、もう来てるはず、、、、あ！いた！」





フェンス越しに道場の中を除く。










ｶｧﾝｯ！









美しい会が見えて、美しい弦音が聞こえた。






僅か、琴線に触れるようなその音は、無意識に水景の目を見開かせた。





「ね、凄い子。えっと、、、鳴宮くん」








黒髪の男の子。






「、、、、うん」





水景の揺れた声に、柳瀬は寂しげに笑った。











「柳瀬先輩と大間先輩？こんなところで何を？」



その時後ろから聞こえてきた、おそらくまだ声変わりをしていない高い声。



「あっ、藤原、、、！」



藤原と呼ばれた男子は一年生で、日本人とは少し違った茶髪をしていた。


水景は柳瀬と大間に隠れて、藤原からは見えていないようだった。



「柳瀬、大間、私もう行くよ」





「ありがとう。練習頑張って」と言い残して早足で去っていく水景の後ろ姿を眺める。







「？あの先輩は、、、？」





「あー！とりあえず中入ろっか！鳴宮くん自主練してるみたいだよ！」

「？はい」

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