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鳴宮side。
「約束、、、二階堂先輩と、A先輩の、、?」
「それに、A先輩、、、元々は斜面打起しの流派にいたって、、、、!!」
全て、初めて聞いたことだった。
よく考えてみたら、いつも笑を浮かべながら見守って、時には背中を見せてくれていたA先輩のことを、俺は全く知らなかった。
ピロン
「(愁、、、?)」
愁から返事が来たと思えば、エレベーターの中の電気がついた。
「やっとか、、、」
そう立ち上がった二階堂先輩のスマホが鳴る。誰かから電話が来たみたいだ。
「俺です」
「ぇ」
二階堂先輩は、見開いた瞳を揺らした。どうしたんだろう、、、、。
通話が切れたのだろうか、二階堂先輩の手は力なく、だらりと下げられた。
そうして、ポケットにスマホをしまってからゆっくりと扉の目の前に立つ。
ガンッッ
「えっ!?先輩!?何してるんですか!!」
二階堂先輩はかけた手にありったけの力を込めて、固く閉まった扉をこじ開けようとしている。
「こんな所にいる場合じゃないっ、、、!!!」
「無茶しないでください!!」
「行かないといけないんだよッ!!!、、、クソッ、、、叔父さんばっか、なんで、、、」
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作者名:co2 | 作成日時:2023年6月12日 23時