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水景side。
「う"ー、、、なんか恥ずかしい、、、一人っ子で今は一人暮らし、、、両親は海外赴任中、、、」
何故か湧き上がる羞恥感で顔が赤くなるのを感じる。やめてー、そんなまじまじと聞かないでー。
「小さい頃にマサさんと、マサさんのお爺さんにも会ったことがあります、、、」
「え!そうなの!?」
「うん」
それから会話は何となく流れていって、恥ずかしくはあったけど、なんとなく心地よい時間だった。
ピロン
永亮おじさんもまた来てくれって
Aありがとう
近いうちにまた行くよ!
永亮ん
彼も随分と素直になってくれて、最近はなんでもない相談もしてくれる。
「そろそろ時間じゃない?」
「あ、ほんとだ。じゃあ行ってくる!」
「うん。頑張って」
・
この夜多神社で毎年行われるあまつ星祭りでの納射は、邪気祓いを目的とするものだ。
、、、、彼らがこの夏に得たものを、それぞれの射に込めて。
<これより、納射の儀を執り行います>
私はゆっくりと目を伏せる。
高校最後の一年の始めに彼らと出会い、話して、笑って、たくさんのことを知った。
"先輩"として、上手くふるまえていたか。皆を支えられるような人間だったのか。それは自分ではよく分からなかった。
ああ、けど
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作者名:co2 | 作成日時:2023年6月12日 23時