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鳴宮side。
「その様子じゃ、二階堂がお前たちとAさんを敵視する理由に心当たりは無さそうだな」
「すみません、、、でも、愁が気付いてたっていうなら、心当たりがないか聞いてみます。あと、A先輩も、、、俺も気になるし、、」
「!、、オッケー!取り引き成立だ!」
そうして、タイミング良く皆が戻ってきた。野菜などを分けてもらったらしく、かなりの大荷物だ。
「続きは晩飯の後な!」
不破先輩がそう言って笑った。
「はい!」
大田黒先輩が、妹尾さんの荷物を預かろうとしている所を、皆微笑まじけに見ていた。
「(あ)」
後から二階堂先輩が入ってきた。目が合ったけど、少し眉を寄せた後に逸らされてしまった。
・
水景side。
夜、自販機で水を買っている二階堂を見かけて声をかけた。
「二階堂、あのさ_____」
私は二階堂に手を伸ばした。
少しでも話をしよう。どんな言葉を受けても、彼との関係を解いていこう。
パンッ
「_____、、、!」
私の気持ちとは裏腹、彼には手を弾かれてしまって、それでも決して態度を崩さない。
「無理に聞くことはやめる。なんでもないことから話そうよ。君と話がしたいんだ」
私の言葉に、彼はぴくりと肩を揺らした。
反応は好感触か、またはその逆か。
探るように彼の息を聞く。
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作者名:co2 | 作成日時:2023年6月12日 23時