71 繋がりの一射。 ページ25
水景先輩は割り箸を割るのが下手。
_____
水景side。
「あ、おはよー男子達」
「おはようございまーす!」
朝、朝食をとりに食堂へと行けば、うちの部の男子達と、その隣に辻峰の面々がいた。
「おはよ、永亮」
「はよ」
私が永亮の頭を撫でてそう挨拶すると、皆の視線が集まった。
「え!?」
「永亮って、、、しかも」
「仲直り!?」
「はあ?」
不機嫌そうな顔で眉を寄せる永亮。
「まあ、一時停戦?」
「意味わかんねえ、、、」
海斗が困惑気味に呟く。
申し訳ないことに私もよく分からない。
・
風舞対桐先。
一巡目は遼平が外してしまうが、桐先が二射外し、一中とはいえ風舞が優勢だ。
二巡目。七緒が外し、桐先も千一が外す。状況は余り変わらない。
三巡目は遼平が外した。桐先はどうか、と思えば、会場全体の空気が、水を打ったように静まる。
全員が集中の奥底へと引き込まれたように、確実に中ててきた。
四巡目に入る。
海斗。
落ち着いて、思い出して、丹田を意識できてる。
タンッ!
遼平。
自分のいつも通りができてる。躊躇なく引けてる。
タンッ
静弥。
変わりながら変わらない。静かな射。
タンッ!
七緒。
柔らかいけど、芯がある。外柔内剛な射。
タンッ
_____湊。
人との繋がり。人との離れを知る。
儚くも、力強い射。
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作者名:co2 | 作成日時:2023年6月12日 23時