笑う顔に矢立たず。2【ツルネ】 (ページ14)

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60 息合う場所。ページ14

水景先輩は一人暮らし。

水景先輩は県大会で個人戦優勝しているので、全国大会個人戦に出場します。今まで詳しく書けてなかったから補足ってことで。

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水景side。

ついに全国大会当日。ここまで色々あったが、無事この日を迎えられた。

いつもの制服に腕を通して、髪を縛る。

「行ってきます」

静かな部屋に私の声だけが響いた。

・

全国大会の会場は、当たり前だが、様々な県から集まった選手達がいる。その為、方言などもちらほらと聞こえてきた。

それはそれとして、なんとなく視線を感じるのは何だろう、、、。

「(美人、、、)」

「(かっこいい女の人だ、、、)」

「あ、桐先」

「おっす風舞！受付待ちか？」

「愁！」

「愁くん！」

「いよいよだね」

「うちは万次がレギュラーに復活したから」

「そうなんだ！」

「頑張ろうな」

「いいって千にい」

「言っとけって！」

「A先輩。A先輩は、女子の個人戦に出場なさるんですよね」

「ん？藤原か。そうだよー」

私がそう返すと、藤原は珍しく嬉しそうな顔をして笑った。

「楽しみにしています。A先輩の射は、県大会でしか見たことがなかったから」

「んー、プレッシャー、、、」

「それは失礼。けど、貴方はこれくらいじゃブレない、でしょう？」

「可愛くないな、、、当たり前だろ」

私は鋭い笑みを浮かべた。