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水景side。
「よろしくお願いします」
竹早の声の後、5人の声が重なる。この時間から稽古なんて、流石弓道馬鹿だ。
「(やっぱり、この道場は空気が良いな)」
5人が弓を引く姿を眺めながら、私はこの弓道場の空気を吸い込んだ。
初めて連れてこられた時もそうだった。
『おばあちゃん、ここ、、、』
緑が綺麗で、磨き上げられた床に色を写していた。
タンッ
ぼーっとしていたら、山之内が矢を中てた音ではたと意識が引き戻された。
「綺麗な中りじゃないか」
的を見ると、その矢は綺麗に、しっかりと的に中っていた。
「まじか、、、、」
「これまでも中ってただろうが」
「それとは違うんだよ!自分で狙って、、ちゃんと中った感じ、、、、自分が自分で、ちゃんと中てた感じがしたんだ!」
「まずは射型を整えるところから始めてたからな」
「そんなもんすか、、、」
山之内が湊達に親指を立てて笑い、私の方にもそうやって笑いかけてきたので、私もそれに返してやった。
「全体的に前よりになるよね」
「引き分ける時の意識が足らねえ」
「俺、離の時ブレるんだよな」
「結局四射二中!」
「こっからっしょ」
5人の輪の中に混じって話を聞く。
「本当、お前ら弓馬鹿な」
「しょうがないだろ!好きなんだから!」
「なんで?」
「え?」
「なんで好きなんだ?」
「それは、、、、」
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co2(プロフ) - 旭さん» ありがとうございます!!拙い文ですが、引き続き見てやってください!! (6月12日 18時) (レス) @page47 id: 501b79ea4d (このIDを非表示/違反報告)
旭(プロフ) - ツルネの作品、少ないから嬉しいです!続きがすごく気になります。 (6月12日 17時) (レス) @page47 id: c736327d44 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:co2 | 作成日時:2023年6月10日 14時