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水景side。
「でも、嬉しいですわ!」
「ん?」
「ほら、地方大会から暫くは、厳しい雰囲気が続いていたでしょう?」
「そうだねー」
「その節は本当、ご迷惑をかけました、、、ほら、かっちゃんも謝れよ!」
七緒に頭を下げさせられている海斗に「あははっ」と笑う。
「ホントよ!気付いたら仲直りしてて、それはそれで拍子抜けだったけど!」
「まあまあ、、これからも、応援させていただきます〜!」
「うむ、苦しゅうない!」
「私たち、次こそ公式で団体戦出るから!みんな協力してよね!」
・
「A先輩は、西園寺先生に憧れてるの?」
皆が談笑する中で、湊が私にそう尋ねてきた。
「うん、、、とても」
「さっきすごい緊張してたもんねー!」
「A先輩の赤面とか初めて見た」
恥ずかしいからやめてくれ、、、、。
「う"ー、、、だって、すっごい好きなんだ、あの人の射」
「まあ、A先輩の気持ちも分からなくはねえ。憧れの人に見られるってのは緊張するし」
「海斗分かってるー」
皆十分に食べてお腹いっぱいになったところで、マサさんが縁側から戻ってきた。
「お、本日オマケの男子もしっかり食べてくれたな!」
「時にお前ら、タダより高いものは無い。ということわざを知ってるか?」
「、、、ま、、まさか、、、、」
静弥がなにか勘づいたように、ぎぎぎとマサさんへ顔を向けた。
「実は、この夜多神社で夏祭りがある。ついては、神事の一貫で納射をする訳だが、、、五人ほど若い弓引きが必要でな」
「もしかしてそれを?」
「俺たちに?」
静弥はめっちゃ悔しそうにしているが、湊はどこか嬉しそうだ。流石弓道馬鹿、と言ったところ。
「安心しろ!日程は全国大会の後だ。焼肉、美味かったよな?」
「クソっ、やられた、、、!」
「楽しいぞー?ゴリゴリの装束も着せてやる」
「うわあ、、大変そー、、」
因みに、新しく「夏の下僕」と書かれたTシャツもできていた。
そして、湊はやっと的前禁止が解かれた。
何故かは分からないが、これから、全国大会の練習が本格的に始まりそうだ。
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co2(プロフ) - 旭さん» ありがとうございます!!拙い文ですが、引き続き見てやってください!! (6月12日 18時) (レス) @page47 id: 501b79ea4d (このIDを非表示/違反報告)
旭(プロフ) - ツルネの作品、少ないから嬉しいです!続きがすごく気になります。 (6月12日 17時) (レス) @page47 id: c736327d44 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:co2 | 作成日時:2023年6月10日 14時